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2017.2.04⇒

「米国のTPP永久離脱を受けて」

2017年2月1日
池住義憲

 去る1月23日、トランプ米大統領は、環太平洋経済連携協定(TPP)署名国からの離脱、およびTPP交渉から永久に離脱する大統領令に署名。同30日、TPP事務局の役割を果たしているニュージーランドに書簡を送付して、正式に通告しました。TPPは米国が批准しなければ発効せず、昨年2月4日に日本を含む12ヵ国が署名したTPPの発効は、これで不可能になりました。

 トランプ米大統領は大統領令のなかで、「個別の国と直接、一対一で将来の貿易交渉を進める」とも宣言。「米国第一」を掲げて、自国に有利になるよう、TPP以上に厳しい貿易交渉を「二国間」で進めていく姿勢を強調しています。

 これを受けて安倍首相は、1月26日衆院予算委員会で、TPPの意義を今後も「腰を据えて米側に働きかける」と従来の意思を示しつつ、「二国間の交渉についても、しっかり交渉していきたい」と米国との貿易交渉に応じる可能性に触れました。そして27日同委員会で、日米二国間交渉について「絶対排除するのかと言われたら、そうではない」と発言しています。

 私は、かねてより、TPPは憲法が定める国民(日本国憲法が保障する諸権利を享有するすべての人、以下同じ)の生存権や幸福追求権、国民の知る権利に違反すること、「貿易及び投資の自由化」の名の下に日本を含む締約国の人々に多大な損害を与えるものである、と思っています。

 そして、2015年5月に、TPP交渉差止(2016年2月の署名以後はTPP締結差止に変更)、違憲確認、損害賠償の三つを求めて「TPP交渉差止・違憲訴訟」の原告として東京地方裁判所に提訴しました。訴訟は現在も係争中です。(訴訟概要は、『TPP交渉差止・違憲訴訟の会』ホームページ(http://tpphantai.com/)をご覧ください)

 TPP協定が覆う分野は、農業、医療、食の安全、労働、地域経済、保険/共済システム、投資/金融システムなど、国民の生活全般に関係します。日本の国内ルール全般に、影響を及ぼします。TPPによって日本国憲法の基本的人権尊重原則は、事実上、グローバル企業の経済活動の自由の尊重原則に置き換えられてしまいます。基本的人権の保障は、わずかに修正原理の末尾に置かれる存在に過ぎなくなります。こうした点から、TPPは、葬り去る以外になかったのです。

 私たちが求めるのは、基本的人権を尊重し、各地域および各国の経済の多様性、社会・文化の多様性、生物の多様性を損なうことなく、互いに尊重し合う「もう一つの(オルタナティヴな)ルールづくり」、です。私は、現在係争中の訴訟でTPPの違憲性を司法に厳しく問い続けるとともに、今後考えられているTPPに替わる「二国間」貿易交渉に対しても、厳しい姿勢で臨んでいきたいと思っています。

以上

*「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」および「TPP交渉差止・違憲訴訟弁護団」は、本件に関
 する『表明』を準備・検討中です。

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